【開運さんぽ・仏閣】
摩利支天 徳大寺

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●開運・強運の神様、摩利支天
 JRの上野駅〜御徒町間の高架に沿って続くアメ横商店街は、食料品や衣料、輸入雑貨などの店舗が約400店も密集する買物タウンです。最近では観光地として有名になり、外国人観光客が急増。世界各国の料理店が増えてきました。
 雑然としたアメ横を歩いていると、いきなりお店の上にお寺が見えてきます。こんな所に!と思いますが、これこそ摩利支天(まりしてん)徳大寺です。

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 徳大寺は日蓮宗のお寺で、江戸時代の寛永年間、慈光院日遣上人によって創建されました(正式名称は日蓮宗 妙宣山 徳大寺)。ご本尊は大曼荼羅ですが、宝永5年(1708年)に摩利支天像を本堂に安置すると、たちまち庶民の人気を集め、下谷摩利支天と呼ばれるようになりました。

 摩利支天とは仏教の守護神の1柱。参拝する人々に気力・体力・財力を与え、厄を除く、開運の神様とされます。その昔は武士達の間で開運勝利の守護神として信仰を集めました。マリシとは「威光・陽炎」という意味だそうです。

 ちなみに摩利支天を祀る寺は全国でも少なく、徳大寺のほか、金沢の宝泉寺(ほうせん)、京都の建仁寺塔頭の禅居庵(ぜんきょあん)が三大摩利支天とされます。


●毎月亥の日が縁日
 上野の摩利支天像は、下ろした右手に剣を持ち、左手を上に高く掲げ、そして猪の上に立っています。摩利支天のお仕えは十二支の亥(猪)なのです。

 そのため摩利支天では亥の日が縁日。干支は12日ごとに巡ってきますので、ひと月に2〜3回の縁日があります。今年5月は12日(金)と24日(水)ですが、特に12日は五月大祭に当たり、大祭祈祷会が行われます。
 また、11月の初亥の日は四万六千日。この日にご参拝すると四万六千日分の参拝をしたことと同じ功徳があると言われる吉祥日で、「ゐのこ大祭祈祷会」が行われます。今年は11月8日(水)です。
 亥年の人はぜひお参りしましょう。日蓮宗のお寺なので、唱えるのは「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」です。


●アメ横の喧騒に包まれる境内
 アメ横通りから横道に入り、二木の菓子第一営業所の目の前に摩利支天はあります。二木の菓子の店舗にはさまれた石段を昇ると本堂です。

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 本堂は関東大震災(大正12年)、戦災(昭和20年)と何度も焼失しながら、その度に復興されてきました。現在の建物は昭和39年(1964年)に完成したものです。祀られている摩利支尊天像はそれらの災厄を切り抜けてきました。さすが強運の神様です。
 本堂正面に掲げられている扁額「威光殿」は、元総理大臣の吉田茂の揮毫によるものです。

 本堂内は荘厳な雰囲気。右側に納経所があり、お守りや御朱印なども授与されています。

 
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 入口左手にいらっしゃるのが浄行菩薩です。浄行菩薩は水の神様であり、柄杓で水をかけて、自分の身体の悪い所をこすることで治していただけます。このとき「南無妙法蓮華経」と唱えましょう。

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 実は、浄行菩薩は境内の外にもう1ヵ所あります。入口の石段に向かって左手、二木の菓子とスポーツジュエン本店の間です。もちろんどちらも功徳は同じです。

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 本堂を出て左の広場には日蓮聖人立像、七面さま、妻恋地蔵の像のほか、ベンチも置かれています。また、鐘楼堂があり、今でも正午と18時に鐘がつかれています。
 その背後はJRの高架で、目と同じ高さで電車が走っていくのが見えます。周囲はビルに囲まれ、商店街の喧騒が響き渡り、いかにも都会の中のお寺といった感じです。外国人観光客にとって格好の休憩所になっているようで、入口の石段にもたくさん座り込んでいました。
 
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 終戦後、この一帯は闇市で、それから町は大きく発展しました。いつの世も人々が集まってくる上野。そのにぎわいはまさに摩利支天のお陰なのでしょう。


日蓮宗 妙宣山 徳大寺
住所:〒110-0005 東京都台東区上野4丁目6-2
電話:03-3831-7926
最寄駅:JR「御徒町」駅 徒歩約2分
東京メトロ銀座線「上野広小路」駅 徒歩約2分
都営大江戸線「上野御徒町」駅 徒歩約2分

本尊:大曼荼羅
縁日:亥の日