【参拝作法】
御札と御守

 神社や寺院に参拝に行って、御札や御守(お守り)をいただく方も多いと思います。せっかくいただいた御札はどうしたらいいでしょう?


●御札や御守は神仏のご分身
 御札(おふだ)や守札(まもりふだ)は、神社では神札(しんさつ)、神符(しんぷ)とも呼ばれます。
 ご祭神やご本尊の名前、神社仏閣名、図像などが描かれており、大きさ・形だけでなく、素材も紙や木片などさまざまな種類があります。いずれにしてもきちんとお祓いを受けたもので、いわば神様や仏様のご分身です。大切に扱いましょう。

20160214_P2145629

20160214_P2145620


 御札、御守などは神社や寺院の授与所、あるいは社務所・寺務所で領布しています。御札や御守は「授与していただく」「授かる」ものであり、「買う」ものではありません。定価や価格ではなく「初穂料」といい、窓口での「〇〇円お納めください」という表現もそのためです。「お守りを買おう」ではなく、「お守りをいただこう」と言いましょう。
 ちなみに御札や御守の単位は「体(たい)」で、一体、二体と数えます。


●御札の祀り方
 神社でいただいた御札は神棚に祀るのが基本です。神棚がないからと言って机の上に置きっぱなしにしたり、引き出しにしまってはいけません。
 神棚がない場合は、以下に注意して祀ります。

・目線より高い場所
・上に物がない
・清浄な場所
・御札が南向き、あるいは東向き

 神棚がなければ、タンスや本棚などの一番上に、白い紙や布を敷いて立てかけます。神棚の代わりとなる場所を作るわけです。祀る前にホコリや汚れを拭いてきれいにすることは当然です。
 タンスなどがなければ鴨居に立ててもいいでしょう。

 御札が何体もある場合は横に並べて祀りますが、御札の種類によって並べ方があります。

・中央:神宮大麻(じんぐうたいま)
  天照大御神の御神札。伊勢神宮が発行しますが、全国の神社で授与しています。
・向かって右:氏神神社
  住んでいる地域の氏神様。
・向かって左:崇敬神社
  生まれなどに関係なく、個人的に信仰している神社。
 
 御札は重ねても大丈夫ですが、その際は手前から神宮大麻、氏神神社、崇敬神社と重ねます。御札立てや札差しも販売されていますので、利用すると便利です。
 ただし、神社の御札と寺院の御札は重ねず、間を空けて置きます。また、仏壇に神社の御札を祀ることも避けましょう。
 
20160214_P6024378


 御札によっては、門、玄関、台所の柱など特定の場所に貼るものもあります。例えば、東京は早稲田の穴八幡宮の「一陽来復」の御守はお祀りする方角、貼る日時まで決まりがあります。確認してから祀ってください。
 御札は鬼門に当たる東北、裏鬼門の南西に置いてはいけないとされますが、八方除けや厄除けの御守りは逆に鬼門ラインに祀ることがあります。

 壁に貼る場合、御札をピンで直接止めてはいけません。テープや糊を使うか、台紙に御札を貼ってから台紙をピンで止めます。


●御札の交換は年に一度
 御札は1年に一度交換します。年末に御札を交換できれば、新しい御札で新年を迎えます。今は初詣に行かれたときに新しい御札をいただく方が多いでしょう。
 古い御札は新しい御札をいただくときに持参して、古札納め所にお納めします(後にお焚き上げされます)。その際、1年間のお礼を言うのをお忘れなく。
 旅行先など遠くの寺社の場合、近くの寺社に返して構いませんが、神社と寺院を一緒にしてはいけません。神社の御札は神社に、寺院は寺院にお返しするように。また、他の寺社の御札は断っているところもありますので、ご確認ください。
 また、御札の交換のときだけでなく、祈願が叶った場合にはお礼参りに行きましょう。


●日々身につけてご利益をいただく御守
 寺社で授与される御守(お守り)は守札の一種。御札と同じく、神仏の力を分けていただく縁起物です。
 御札が家に祀るものに対し、御守は個人的なもので、常に携帯することが基本です。引き出しの中にしまっていてはご利益も半減です。仕事や勉強に使うカバン、財布に付けたり、胸ポケットに入れておきましょう。紐が付いた木製の御守りをペンダントのように首にかけておく「肌守り」もあります。
 また、身に付けた自分の御守は、むやみに他の人に触らせないようにします。

 一番ポピュラーな形式は、紐で口をしばった四角い袋型の御守でしょう。中には紙や木などでできた内符が収められていますが、神聖なものですから勝手に開けて中を見てはいけません。
 大きさやデザインは実に様々で、最近はストラップ型や人形の付いたものなど、さらにバリエーションが増えています。
 近年は恋愛成就、健康祈願、合格祈願など、祈願内容によって御守が細分化しています。「開運招福」が全般的ですが、自分が求めるご利益に合った御守をいただくといいでしょう。

20160214_P2145635


 御守も1年経ったら、御札と同じように授与していただいた寺社にお返しします。
 ただ、旅行先などで授かったり記念にしたいものは、無理にお返しする必要はありません。「御守」としてのご利益はなくなっているので、身につけるよりも、思い出として大切にしまっておきましょう。

 寺社の御守以外にも、一般的な御守には民間信仰や年中行事などで配られる縁起物、まじないや験担ぎ(げんかつぎ)のものがあります。パワーストーンや縁起の良い待ち受け画像なども御守の一種と言えます。