【開運さんぽ・神社】
赤坂氷川神社

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 関東を中心に広く祀られている氷川神社は、埼玉県大宮の武蔵国一ノ宮 氷川神社(大宮氷川神社)を総本社とします。約2400年前に出雲大社から勧請したといわれ、縁結び、恋愛運、仕事運のご利益で人気です。
 江戸時代ともなると市内に江戸七氷川神社があり、その筆頭だったのが、港区赤坂に鎮座する赤坂氷川神社。その名のとおり、赤坂の鎮守様です。


●日本初の夫婦神にちなんで縁結びを祈る
 創建は平安時代の天暦5年(951年)。享保15年(1730年)、8代将軍・徳川吉宗の命によって、赤坂4丁目あたりから現在地に遷移されました。
 現在、吉宗公の将軍就任300年記念事業として、社務所新築と宮神輿復活事業を推進中です。宮神輿の完成予定は2016年。

 ご祭神は大宮氷川神社と同じく、素盞鳴尊(スサノオノミコト)、奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、大己貴命(オオナムヂノミコト)の三柱。
 勇猛果敢な素盞鳴尊は災厄を祓い退ける「厄除け」のご神徳があります。さらに、八岐の大蛇(ヤマタノオロチ)の生け贄にされた奇稲田姫命を助け、夫婦となったことから、縁結び、結婚、家内安全のご利益があることで有名です。
 一方、大己貴命(大国主命)は商売繁盛の神様です。

 赤坂氷川神社では毎月1回、友引の日に、良縁祈願祭「縁むすび参り」を開催しています。本殿に上がって良いご縁を祈願する神事を行うもので、終了後、「四合御櫛(しあわせみくし)」と、藍(=愛)の種が入った守り袋を授与していただけます。所要時間は約30分。

(赤坂氷川神社ホームページより)
「縁」という字には“糸”があります。ご縁は糸で「結」ばれます。「結」という字は“糸”に“吉”と書き、大切な良い縁を頂いてこそ「結」。仕事に於いてもご縁は大事なことで、日々の努力と心掛けから導かれるご縁はいずれ見事な「結果」へ繋がります。


●都の有形文化財に指定された本殿
 赤坂氷川神社は地下鉄の赤坂駅、六本木一丁目駅、六本木駅、乃木坂駅、どの駅からも徒歩8〜10分。住宅地の真ん中で、細い裏道をくねくねと歩いて行く、少々分かりにくい場所にあります。地図やスマートフォンの地図アプリを用意した方がいいでしょう。
 正面の鳥居から境内に入ると、広々とした広場になっています。左手には末社の九神社、右手には樹齢400年の大イチョウ(天然記念物)が立っています。 

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 本殿は土塀に囲まれています。手水舎で身を清めてから、立派な楼門を入りましょう。
 本殿は吉宗公が遷座させたときに建てられたもので、東京都の有形文化財に指定されています。建物自体は小振りですが、屋根の緑色と柱の朱色のコントラストがとても鮮やかです。
 桜門の左手には額堂があり、貴重な奉納絵馬が納められています。

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●勝海舟ゆかりの四合稲荷神社
 本殿の右手に進んで石段を降りると、四合稲荷神社が鎮座しています。ここは穀物・食物の神である宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)(稲荷神)を祀っています。
 元々は周辺にあった古呂故(ころこ)稲荷、地頭(じぬし)稲荷、本(もと)氷川稲荷、玉川稲荷という4つの稲荷社が明治31年に遷座合祀されたもの。幕末、赤坂に在住していた勝海舟が「四合(しあわせ)稲荷」と呼んだことから、この名になりました。勝海舟の筆による「四合稲荷社」という扁額も残っているそうです。

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 そのすぐ左の崖にあるのが西行稲荷神社です。江戸時代に西行五兵衛という男が稲荷のご神像を拾って勧請した神社です。別名「火伏の稲荷」といわれ、火災除けのご利益があるといわれます。

 ここは氷川神社の本殿から下がった場所で、池や太鼓橋のかかる小川があり、大きな樹々に囲まれているため、夏は木陰が涼しそうです。
 西行稲荷神社の下には小さな洞穴が空いているなど、上の境内とはまた違った不思議な雰囲気が漂っています。
 そのまま進めば、氷川坂に出られます。

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赤坂氷川神社 あかさかひかわじんじゃ
住所:東京都港区赤坂6-10-12
電話:03-3583-1935
ホームページ:http://www.akasakahikawa.or.jp
最寄り駅:
東京メトロ千代田線「赤坂」駅 徒歩8分
東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木」駅 徒歩8分
東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅 徒歩8分

ご祭神:
素盞鳴尊(スサノオノミコト)
奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)
大己貴命(オオナムヂノミコト)

授与時間:午前9時〜午後5時
例祭日:9月15日
メモ:東京十社