【開運さんぽ・仏閣】
増上寺
ぞうじょうじ

 東京都港区芝公園といえば、今も東京のシンボルである東京タワー。そして増上寺です。増上寺の境内に立つと、大殿の後ろに近代的な東京タワーがそびえ、都会ならではの不思議な光景を見ることができます。

 増上寺は浄土宗のお寺で、全国に七ヵ所ある大本山の一つ(総本山は京都の知恩院)。正式名称は三縁山広度院増上寺(さんえんざん こうどいん ぞうじょうじ)といいます。
 浄土宗ですからご本尊は阿弥陀仏(阿弥陀如来)。念仏は「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と唱えます。

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●徳川家康の帰依を受けて発展
 増上寺の創建は室町時代の明徳4年(1393年)。酉誉聖聡(ゆうよしょうそう)上人が江戸貝塚(現在の千代田区平河町付近)に開いたものです。
 江戸幕府が出来る前、関東を治めるようになった徳川家康が帰依し、徳川家の菩提寺に。場所も慶長3年(1598年)に現在の芝に移りました。
 これは風水学的に、江戸の鬼門である北東に上野寛永寺を、裏鬼門の芝に増上寺を配したと考えられています。
 
 江戸幕府が成立すると家康公によって大伽藍が造営され、さらに修行及び学問所である檀林(だんりん)が置かれて、関東十八檀林(だんりん)の筆頭に位置しました。
 徳川家康はその遺言で「遺骸は久能山に埋葬すること。葬儀は増上寺で行うこと。位牌は三河の大樹寺に祀ること」と残したそうです。

 隆盛を極めた増上寺でしたが、明治新政府によって広大な境内地を召し上げられてしまいます。現在、地下鉄大門駅がある大門交差点に建つ「大門」は、増上寺の総門です。かつてはこの一帯も境内だったわけで、増上寺までの間には今もたくさんのお寺があります。

 さらに昭和20年(1945年)には、東京大空襲で大殿や五重塔、徳川家霊廟などほとんどの建物を焼失。現在の大殿は1974年に再建されたものです。
 東京タワーが建っている場所も、かつては増上寺の境内だっただそうです。

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●境内案内
大殿
 2階がご本堂です。本堂への階段は25段あり、25菩薩を表しています。
 ご本尊の阿弥陀如来像は室町時代の作。脇仏に法然上人像、善導大師像が祀られています。
 また、地下には宝物展示室があります。

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三解脱門(さんげだつもん)
 本来は中門ですが、現在は境内の入口となっている門。元和8年(1622年)に造られ、戦災もまぬがれた貴重な建物として国の重要文化財に指定されています。
 その2階には釈迦三尊像と十六羅漢像が安置されており、この門をくぐると三つの煩悩「むさぼり、いかり、おろかさ」を解脱(げだつ)できるとされます。

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安国殿
 大殿の左手に建つのが案国殿。室町時代の恵心僧都の作とされる秘仏の阿弥陀如来を祀っています。
 この像は徳川家康が深く尊崇し、数々の戦の勝利を得たため、今も勝運・厄除けの仏様として信仰されています。元々は金色だったのが長年の香煙によって黒ずんでしまったため、「黒本尊」と呼ばれます。
 秘仏のためご開帳は正月15日、5月15日、9月15日のみ。この日には「黒本尊」の御朱印もいただけます。

徳川将軍家墓所
 安国殿の裏手にあるのが徳川将軍家墓所です。徳川将軍15代のうち秀忠、家宣、家継、家重、家慶、家茂の6人、さらに皇女和宮さま(14代家茂公夫人)や桂昌院(3代家光公側室)ら正室・側室も葬られています。
 普段は非公開です。


●増上寺周辺もパワースポットがいっぱい
 増上寺の南側、広い芝公園をはさんで鎮座しているのが芝東照宮です。
 元々は家康を祀る増上寺安国殿で、ご神体は60歳を迎えた家康公が命じて作らせた等身大の寿像です。しかし、明治時代になり、神仏分離令によって独立して神社化されました。
 その裏手には丸山古墳も残っています。
 

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 増上寺の西側には、東京タワーとの間にもみじ谷があり、公園の中を小川が流れています。
 奥の崖に石段があり、その上にあるのが「蛇塚」です。お地蔵様の後ろに空いた小さな洞窟に蛇(龍神)が祀られています。金運や仕事運のパワースポットとして一時有名になりました。
 ちなみに、蛇塚のちょうど東京タワーの反対側にある心光院には、蛇塚のご縁でお蛇さまの竜王堂が建っています。

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増上寺 ぞうじょうじ
住所:東京都港区芝公園4-7-35
電話:03-3432-1431
ホームページ:http://www.zojoji.or.jp
最寄り駅:
JR・東京モノレール 「浜松町」駅徒歩10分
都営三田線「御成門」駅 徒歩3分、「芝公園」駅 徒歩3分
都営浅草線・大江戸線「大門」駅 徒歩5分

宗旨:浄土宗
ご本尊:阿弥陀如来