【開運さんぽ・ご利益】
恋愛・良縁の神様

 恋愛、結婚、夫婦生活など、生きていく上で人の縁はとても大切なものです。良い出会いを得たり、恋愛の成就をお願いするには、縁結びや結婚に関わる神様に参拝するのが一番でしょう。
 もちろん恋愛だけでなく、友人や仕事などあらゆるものとの出会いもすべて“縁”です。恋愛にこだわらず、開運を願いに参りましょう。


大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)
 大国主大神は自分が造った出雲の国を天照大御神(アマテラスオオミカミ)に国譲りし、国の統治(目に見えるもの)を渡します。その代わり、人間の幽事(かくりごと)、つまり目に見えない人の縁や運命を司ることになるのです。
 また、須勢理毘売命(スセリビメノミコト)と結婚しようとしたとき、父親である須佐之男命(スサノオノミコト)から多くの試練を課せられ、それらを乗り越えた末に結ばれました。
 これらから縁結びの神様として崇められるようになったのです。ちなみに大国主大神にはたくさんの妻神がおり、とても子沢山でも有名です。
 
 大国主大神を祀る神社でもっとも有名なのは、もちろん出雲大社。ほかにも気多大社(石川県羽咋市)、常陸国出雲大社(茨城県笠間市)、神田神社(東京都千代田区)、大國魂神社(東京都府中市)、来宮神社(静岡県熱海市)など全国に数多くあります。


伊弉諾尊(イザナギノミコト)
伊弉冉尊(イザナミノミコト)
 国生みの神であり、神話の中で初めて夫婦となったことから、縁結びの神様といわれます。天照大御神(アマテラスオオミカミ)のご両親でもあります。
 
 三峯神社(埼玉県秩父市)、東京では今戸神社(台東区)、白山神社(文京区)などが有名です。

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素盞鳴尊(須佐之男命)(スサノオノミコト)
奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)
 日本神話で素盞鳴尊は、ヤマタノオロチの生け贄にされそうになった奇稲田姫命を救い、後に夫婦になりました。そのため縁結びにご利益があるといわれます。
 
 赤坂氷川神社(東京都港区)、川越氷川神社(埼玉県川越市)、地主神社(京都府京都市)などは、素盞鳴尊・奇稲田姫命と共に大国主大神も祀っており、縁結びの神社として人気です。


●悲恋の主人公に願う恋愛成就
 このように恋愛や結婚、良縁のご利益は、仲睦まじい夫婦の神様にあやかることが多いようです。
 
 また、悲恋の物語の主人公を偲び、自分の恋の成就を願うこともあります。
 例えば「八百屋お七」。本郷の八百屋の娘お七は、天和の大火で避難したことでお寺の小姓と恋仲になりました。しかし、彼に会いたいがために自ら家に放火し、最後は火あぶりの刑に処されたのです。
 
 円乗寺(文京区)、大円寺(目黒区)、密厳院(大田区)などお七に縁のあるお寺には、縁結びを願う女性が多く訪れるそうです。